T's Cafe

小さな私の体験が、もしかしたら大きなヒントになる・・・かもしれません。前は学校の先生、今は自適のご隠居とおしゃべりしましょ。

正座で筋トレ

こんにちは。

T・たまもです。

 

先日、法事がありました。お坊さんを含めて七人という小人数です。お坊さんはもちろん、小一時間正座です。三人は腰痛があったり、足を痛めていたりで椅子に座りました。あとの三人は正座。が、そのうちの一人、果敢に正座した少年は、五分でもじもじし始め、十五分で音をあげて椅子を借りました。


 「無理すると、大変ですよ~、今はお年寄りも多いので、最初から椅子席が多いです」と、まだ三十前後とおぼしきお坊さんは言いました。「私たち僧侶も、仕事ですから頑張りますが、修行はじめなんか立てなくなって這いつくばってました」


 正座を長時間続けるのもしんどいが、なんといっても「正座から立つ」と言うのが難関です。私は茶道を習っているので、立ったり座ったりがスムーズにできないとたいへんみっともない。特に立つときは「一束立ち」といって、かかとをそろえたままスッと立ち上がるのが流儀です。


 スッと座ってスッと立ちたいのに、ズドンと座ってヨロッと立ってしまう。今まで一束立ちをごまかしてきた私は、大きな茶会が予定されているのを機に、トレーニングを始めました。なんのことはない、一日十回ほど立ったり座ったりするだけです。これが、結構筋肉を使うことにいまさら気がつきました。やってみてください。椅子から立ち上がるときにはお尻とももくらいしか力を感じない。正座から立ち上がるときは、足首、すね、もも、尻、そして脇腹に力が入らないといけないのです。

 

 一週間毎日朝晩トレーニングして、お稽古に行きました。結構手応えを感じていたのに、今度は、お道具を持って立ち居すると、よろけることに気づきました。次の一週間はコーヒーカップやら本やらを両手で持って、家族に怪訝な顔をされながらトレーニング。


 「一束立ちできるようになったわね」と、先生にもお墨付きをいただきました。鍛えればできるようになるものです。
 「先生は筋肉あるんですね、すごいと思いました」と申し上げたら、
「私、運動してるもの!ジムに行って走って自転車こいでベンチプレスやって一時間!」と、即答されました。茶人への道はまだまだ遠い。