こんにちは。
T・たまもです。
何を隠そう私の大学時代の専攻は上代文学だったりします。
卒論は万葉集の額田王だったし、古事記の研究サークルなんぞにも入っておりました。
こじき、って書いて変換しようとしたら、古事記は最後の候補でした。
フン、その程度の認知度ですよね。
高校の国語または古典の教科書にはいちおう上代文学も採用されています。
しかし、授業でどれくらいの時間を割いて扱うかといったら、扱うなんて言葉がおこがましいくらいの時間です。
学校によってはやらないことの方が多いのでは。
万葉集はともかく、古事記なんて私は長い教員生活で数えるほどしかやったことがありません。
やったことがあるのは「ヤマタノオロチ」。
私自身は子どもの時分に日本神話を子ども向けにリライトしたものに親しんでいましたから、「天岩戸」とか「因幡の白ウサギ」とか、「ヤマタノオロチ」とか、知っていましたけれど、生徒はどうなのでしょう。
元が漢文体だから、古文としては訓読したものを教科書に載せることになりますので、ある意味正統派の古文とは言えません。
大学受験対策に勉強するにはちょっとマニアック。
お話も長いしね。
ただ、”文学”の型を知るには、上代文学はとても良い教材だと思うのですよ。
「ヤマタノオロチ」は、いわゆるペルセウス・アンドロメダ型(生け贄にされた娘を英雄が智恵で救う)、世界に様々ある昔話のなかでもよく知られたパターンです。
文学や歴史を勉強したい生徒には知っていて欲しいなあ。