こんにちは。
T・たまもです。
今日はみちくさ。
私が高校生の時、友人が言いました。
「ねえ、この学校、プリント多すぎない?」
授業課題、行事のお知らせ、アンケート、小テスト、生活指導の注意、毎日、何かしらのプリントが何枚も配られる。
まじめな生徒である私たちはせっせと分類し、ファイルし、あるいは家に持ち帰って母に渡し、あるいは処分する。
自分が教員になってみて初めて、印刷物が多くなる理由が分かりました。
みんな、それぞれなるべく少なくしようとしているのです。
けれど、たとえば教科だけだって10教科以上あるのですから、それぞれがプリントを作っていたら週に一枚だって結構な数になります。
かつて、ガリ版刷りにせよ、ホワイトミリアにせよ、青焼きにせよ、版下を作るのも印刷するのも、恐ろしく時間がかかっていました。
って、今書いた印刷方法のどれだけをご存じでしょうか。
ガリ版刷り、というのは正式には謄写版といいます。原紙と呼ばれる版下用紙に鉄筆で文字や絵を切り(そう、書くではなく’切る’というのですよ)、その原紙をとりつけたB4大の印刷器で一枚一枚版画のように刷っていきます。
ホワイトミリアというのは、ボールペンで原稿を切ることができる版下用紙。
間違えたとき、マニキュアみたいな修正液で埋めるの、大変でした。
青焼きはブルーコピーといって、紙に書いた原稿の文字の影を専用の液で読み取るもので、ジアゾ式コピーというのが正式名らしい。
金銭的な問題と時間的な問題で枚数的に限りがありました。
10枚くらいまで!って、研究室の人にクギを刺されましたっけ。
(あ、いわゆるコピーは、経済的な問題で論外でした、念のため)
その後、輪転機とリソグラフの登場で、印刷時間が飛躍的に短縮し、さらにワープロの普及で手書き・切り貼り原稿から解放されたのです。
現在のプリントはもはや折り込みチラシ並みの美しさ。
5分もあればクラス分の自習課題もテストも印刷できてしまいます。
続く。