こんにちは。
T・たまもです。
昨日の続きです。漢文の「虎の威を借る狐」を取り上げています。
慣用句としてもポピュラーなので、たいがいの生徒は言葉は知っています。
一般的には、
「強いものの威光をかさにえばり散らす小人物を皮肉って言うときに用いる」表現。
「弱いものが知恵を使って保身する手柄話」とも取れるし、
「力はあるが知恵のないものをあざ笑う話」とも取れます。
このお話は戦国時代、楚の国の宣王(せんおう)の下問に江乙(こういつ)という人がたとえ話で答えたものです。
「北方の国々は、我が国の昭奚恤(しょうけいじゅつ)将軍を恐れているという話だが本当か」という下問に対し、江乙は
「北方の国々(百獣)が本当に恐れているのは昭将軍(狐)ではなく宣王(虎)の力です」と答えたのです。
うまいたとえですね。
宣王を間抜け扱いしているようで「本当に強いのはあなた」と持ち上げ、昭奚恤を「悧巧というかずるがしこいというか?」と褒めているようで絶妙にけなしています。
以前、漢文小話の指導資料として、4コマ漫画をいくつか書きました。
内容への理解が深まるといいなと思ったからです。
最初は3学期、3年生の授業がなくなったところで、一年生の授業がすごくゆとりができたんですね。
で、通常の教材研究と授業計画の他に、そんなものを作ってみようという余裕もできたというわけです。
その後、折を見てはいくつか作りました。
やっぱりむかし(バブルの頃だから?)は余裕があったのだなあと思います。
この「仮虎威」は、一番最初に描いたもの。
原版がなくなってしまったので、教材ノートに保存してあった生徒に配布したプリントですが、鉛筆書きのうえ古いものなのでうまく映っていませんね。
4コマ目の、いじける虎がけっこううまく描けたな~と自画自賛しておりました。