こんにちは。
T・たまもです。
枕草子と言えば清少納言(せいしょうなごん)が書いた、日本三大随筆のひとつ。
学校で習うときは、紫式部(むらさきしきぶ)と対比されることが多いので、強敵と書いライバルと読むのが好きな中高校生にとっては、割とポピュラーな人だと思います。
まあ、ライバルと言っても、紫式部が宮廷に上がったころには清少納言は宮廷から去っていたので、二人が当時の宮廷でツノ突き合わせていたわけではありませんけどね。
今回は、その「枕草子」から、「中納言参り給ひて」を取りあげてみましょう。
中納言・藤原隆家(ふじわらのたかいえ)が、姉である中宮・定子(ていし)を訪問し、「素晴らしい扇の骨を手に入れた」と自慢をする話です。
「枕草子」に書かれている内容は、大きく3つに分類されます。
いわゆる「ものづくし」に代表される類聚的章段、
彼女が見聞きしたエピソードを書いた日記的章段、
自然や人事に関する感想を書いた随想的章段。
「中納言参り給ひて」は日記的章段に当たります。
日記的章段は清少納言が仕えた中宮・定子のそばで起きたこと、つまり宮廷生活での出来事が中心に書かれています。
これもそのひとつ。
つづく。