T's Cafe

小さな私の体験が、もしかしたら大きなヒントになる・・・かもしれません。前は学校の先生、今は自適のご隠居とおしゃべりしましょ。

「教科書に小説」 という見出しを見て何のこっちゃと思ったら その1

 こんにちは。

 T・たまもです。

 今日はみちくさ。

「教科書に小説」

という朝日新聞記事(2021/09/12)見出しを見て何のこっちゃと思ったら、来年度から使う「現代の国語」の教科書の話でした。

 新カリキュラムになって、高校一年生の国語は現在の「国語総合」から、「現代の国語」と、「言語文化」になるのだそうだ。

 って、そういえば、退職する年に、そうなったらどうするか、という話を国語科の会議でした気もする。

 授業時数を考えなくてはいけませんからね。

 考えてみると、昔々私が高校一年生のときは、国語の時間が「現代文」が週3時間、「古文」が2時間、「漢文」が1時間ありました。

 ということは、週に6時間国語をやっていたわけですね。

 あのころは、「国語Ⅰ」6単位を分けていたんです。

 今は、「国語総合」週に4時間。

(学校によっては5時間やっているのでしょう。どういうカリキュラムかによる。国語教育をどう考えているか、校風が出ますね)

 話を戻すと、その「現代の国語」の教科書には、

「現代の社会生活に必要とされる論理的な文章及び実用的な文章」

を載せることになっているので、小説が載ることはない。

 はずなのに、載せている教科書が検定を通って、しかも高校での採択が最多、というニュースなのでした。

 教育委員会からの問い合わせや教科書協会の弁明要求に、文科省

「文学作品を掲載することが一切禁じられているわけではない」

という苦しい言い訳。

 不合格覚悟で小説を載せた教科書会社もチャレンジャーですが、あとになって

「それならウチだって小説載せたかった」

という他の会社もただのビビり。

 本来、文学的文章が載らないはずの「現代の国語」の教科書。

 でも、もし、小説を採録した教科書があれば、たとえ授業で扱わないとしても、高校の先生が採択したくなるのも私は理解できます。

 つづく。