T's Cafe

小さな私の体験が、もしかしたら大きなヒントになる・・・かもしれません。前は学校の先生、今は自適のご隠居とおしゃべりしましょ。

ホントにお芝居で見たらどれほど怖いんでしょう・・・読書の時間「子供の時間」

 こんにちは。

 T・たまもです。

 今日ご紹介する本は戯曲。

 

リリアン・ヘルマン「子供の時間」新水社

 

 このリリアン・ヘルマンという人は、些細な亀裂を人間の心の深淵へと裂いていくスルドイ人です。

 怖ろしい劇だあ、と思いました。

 戯曲だけでこんなに怖いとすると、ホントにお芝居で見たらどれほど怖いんでしょう。

 デビュー作なんですね。

 

 自分の心に気づけない人、自分の心に耐えられなかった人、自分の心に耐えて生きていかねばならない人。そうと知らず真実を暴く子供の嘘。

 というより、大人が嘘の中に真実を発見してしまった、と言うべきかもしれません。

 戯曲ならではの登場人物の心の動きが、とても効果的です。