こんにちは。
T・たまもです。
今日紹介する本は、小説です。
美しい短編集です。
本当に、この時代は、女学生たちはこんな言葉遣いで、友人同士しゃべっていたのでしょうか。
旧仮名遣いがよく似合う、「ごきげんよう、お姉様」みたいな。
そのゆったりした上品さがうらやましいような、薄気味悪いような。
でも、実は、フェミニズム小説ということがバレないためのフェイクだったのかもしれないとも思うのです。
「乙女の」
「感傷的な」
「ロマンチックで」
「純粋な」お話ならば、因習にとらわれた大人たちの目をごまかすことも可能です。
…そんな風に読めること自体、吉屋信子の力量なのでしょう。