T's Cafe

小さな私の体験が、もしかしたら大きなヒントになる・・・かもしれません。前は学校の先生、今は自適のご隠居とおしゃべりしましょ。

小論文練習問題 「少子高齢化」その1

 こんにちは。

 T・たまもです。

 今回の練習問題のテーマは、「少子高齢化」です。
 少子化だけ、高齢者だけでテーマ設定されることも多いですが、あえてセットで考えておきましょう。
 

 今日は、前提。
 人口を維持するには、ごく単純計算で、一人の人間が一人の子孫を持つ必要があります。

 5人兄弟とか当たり前だった昔は人口爆発じゃないかといわれそうですね。

 正確に言えば、その子どもが成人して、また子どもを持つという条件がつきます。

 成人する前に亡くなったり、子どもを持たない人生を送ったりする人も今より多くいたはずです。

 昔はそれだけ生きていくのに厳しい環境だったと言うことでしょう。


 種の保存という観点から見れば、生まれた子どもが確実に大人になり次世代を産むことができるならば、たくさん子どもを産む必要はありません。

 生涯に何度次世代を産むチャンスがあるかはわかりませんが、マンボウは1回に1億個卵を産み、熊は1回に2頭しか子どもを産みません。

 また、自分または生まれた子どもが長生きをするならば、あわてて次世代を産む必要はありません。

 ネズミは2~3年しか寿命はないけれど、象は何十年と生きますよね。

 ただ、人間は他の動物とちがって「子どもを産む」こと、「長生きをする」ことに種の保存以外のさまざまな意味(社会的にも個人的にも)を見いだしています。


  医療が発達し、平和な地域が増えたおかげで、病気や事故や戦争で命を落とす人が減りました。

 もちろん、今でも貧困や紛争、難病はありますが、すくなくともそういうことが原因で死ぬことは理不尽であるという認識が一般的になっています。


 だとしたら、平和で豊かな日本社会に少子高齢化が起きるのは必然と言えます。

 少子高齢化は様々な原因が考えられるけれども、乱暴な言い方をすれば、少子高齢化は事実に過ぎません。

 少子高齢化を止められない以上、少子高齢化に伴って発生してくる問題をどう解決していくのかを考えるほうが現実的だと私は思います。