T's Cafe

小さな私の体験が、もしかしたら大きなヒントになる・・・かもしれません。前は学校の先生、今は自適のご隠居とおしゃべりしましょ。

読書の時間 「白蓮れんれん」

 こんにちは。

 T・たまもです。

 

 今日ご紹介する本は、小説です。

 実在の人物が実名で出てくるので、どちらかというと評伝に近いのかもしれません。

 

 林真理子「白蓮れんれん」集英社文庫

 

 柳原白蓮はご亭主に対する「公開縁切り状」を新聞に出したことで知られる美貌の女流歌人

 写真を見ると、楚々とした感じの、まさに白い睡蓮の花のような方です。

 攻撃的肉食系には見えません。

 うーん、これを読んだとき、朝ドラ「花子とアン」の仲間由紀恵の印象がまだ残っていたのでしょうか。


 林真理子の作品は、エッセイも小説もそれなりに読んでいますが、小説のほうは、とにかく「女性に厳しいなあ・・・」というのがいつもの感想でした。

 文字通り、女性が持つ甘えや、いやらしさや、ずるさが容赦なく描かれているのです。

 でも、この「白蓮れんれん」に関しては、それがとても小気味よく効果的に働いています。