こんにちは。
T・たまもです。
今日は、久しぶりに国語の話です。
先日、国際学習到達度調査(PISA)で、日本の高校生の読解力低下が話題になりました。
なんでも、日本の読解力の順位は、前々回の2012年調査では過去最高の4位だったが、前回の15年は8位、今回は15位と急落したそうな。
最初、へー、15位なんてなかなかじゃんと思った私は脳天気だったようです。
ところで、テストというのは、
「その問題を解けるか(答えを知っているか、考えつく力をもっているか)」
を見るモノと思うでしょうが、じつはその前に
「その問題にどう答えるべきか分かるか」
を見るモノでもあります。
簡単にいえば、分かっていても答え方を間違えれば正解にはなりません。
昔、アルバイトで小学生の学力テストの採点をしたときは、
「答え方が違っても、分かっていると見なせることができれば〇して下さい」
と言われました。
そのテストは、その知識を持っているか、理解しているかを測るテストだったからしょう。
具体例を出しましょう。
実際に実施したテストで、返却時に生徒(高校3年生ですよ!)に
「ちゃんと問題読みましたか?」
と、あきれて、というより不安いっぱいに尋ねた問題です。
漢文の問題。
問 「則ち」の読みを答えなさい。
答の例 すなわち すなはち スナワチ スナハチ
すなわ すなは スナワ スナハ
どれが正解でしょう?
特に「漢字の読み」と指定しているわけではなし、どれでも良さそうですよね。
でも、こんな問題はふつうありません。
ふつう、入試はもちろん、問題集も下記のように書かれているはずです。
実際、定期テストの問題もこう書いてありました。
問 「則ち」の漢字の読みを送り仮名も含めて現代仮名遣いでひらがなで書きなさい。
この問ならば、正解は「すなわち」しかありません。
正解はひとつになるように作問するモノだからです。
(いくつも正解があったら、それは悪問と言われるでしょう)
長くなりました。続きはまた明日。