こんにちは。
T・たまもです。
「みなづき」 という優雅な名前の付いたこの和菓子は、氷を模しているのだそうです。
夏、湿気の多い日本では病原菌も活発になりますから、病除けのお祭りも多い。
まあ、昔は病気の原因は「もののけ」とされていましたけど(目に見えないという点では正しい)ね。
冷蔵庫もないので、生の食べ物、水気の多い食べ物は保存も難しい。
氷なんて、冬に切り出して地下蔵とか洞窟とかにしまっておいて数ヶ月、ずいぶん小さくなっちゃったのを持ってくるしかない。
お金持ちしか口に出来なかったわけです。
清少納言がたしか「あまづらをかけて食べる」と書いたのは、氷のかけらではなかったでしょうか。
というわけで、庶民は夏越しの祓え(夏の病除けの日)に食べるお菓子として、水無月を作ったらしい。
つべた~い氷(のつもり)の上に魔除けのあずきをのせた、ういろう。
ういろう菓子は基本は米粉ベースの蒸し生地です。
が、このあいだ作った水無月にはくず粉、白玉粉、小麦粉、上用粉(米粉の一種)の4種類の粉が入っています。
ぷにゅぷにゅ感、もっちり感、しっとり感、歯切れの良さ、を同時展開しようという贅沢な配合。
日持ちしないのも、氷のまね?