こんにちは。
T・たまもです。
あっという間に1月も中旬に入ろうとしています。
うかうかしていられませんわ。
お茶のお稽古に行っている社中で、久しぶり(3年ぶり?)に初釜がありました。
初釜ではお濃茶が「嶋台」という特別なペアのお茶碗で供されます。
鶴を模した五角形の高台を持つ金の内張をしたお茶碗。
と、亀を模した六角形の高台を持つ銀の内張をしたお茶碗。
これを重ねて持ち出して、お濃茶を練るのです。
このお茶碗で飲むと、長生きしそうでしょ。
お濃茶は本来数人分をいっぺんに練って、回し飲みをするものです。
(ちなみに、世間で一般的に抹茶と呼ばれるのは「お薄茶」、これは一人で飲みきります)
このご時世ですので、濃茶も各服(一人分ずつ違うお茶碗で飲む)が普通になってきました。
でもね、実はお濃茶は一人分を練るのって、すごく難しいのです。
数人分いっぺんだって難しいのに。
一人分の濃茶用抹茶の量は茶杓に三杯、約大さじ山盛り1杯くらいでしょうか。
それに抹茶がしっとりクリーム状になるくらいの湯を加えます。
温度も下がりすぎて、茶筅やお茶碗が抹茶を「食べてしまう」。
なので、いくら練った後にお湯を加えても、なかなかほどよい具合にならないのです・・・。
回し飲みに抵抗のあった人には良い時代になったのかもしれません。
けれども、点前をする側としてはより困難な時代になっているのでした。
そして、当分回し飲みはすることはないでしょう・・・。
とすると、嶋台でお茶を頂けるのは正客(主賓)、次客だけということになるのでしょうね・・・。