こんにちは。
T・たまもです。
今週も面接の所作を考えましょう。
お辞儀、なんてあたりまえのようにしていることですが、実は奥が深い。
とくに、いままでいいかげんにやってきた生徒は、できません。
「やってごらん」というと、ぴょこんと頭を下げてみたり、相手の顔を見つめて腰を折ってみたり、浪速の商人みたいに前屈してみたり、スーパーのレジの人のようにおなかで手を組んでみたりします。
「え、ちがうの」と思った方はいますか?
お辞儀にもいくつかありますが、ここでは面接試験を念頭に、立ってお辞儀をする場合を考えてみましょう。
お辞儀というのは、日本式の挨拶の所作ですね。
欧米なら握手したりハグしたりでしょうか。中国では拱手叩頭なんてのもあります。
共通点は、「自分が敵ではないことをわかってもらうしぐさ」であるということです。 握手や拱手は、武器を持つ手を使えなくします。
ハグや叩頭、お辞儀は、相手から視線を外します。
両方とも、「信頼しています」という意思表示になります。
したがって、相手の顔を見つめたままとか、一瞬だけ頭を下げたりするのは警戒しているということになるので、お辞儀として正しくないということになるわけです。
前屈はぎゃくに卑屈な印象を与えるので、やり過ぎということになります。
おなかで手を組むのはどうでしょうか。
お辞儀は本来和服でするものですね。
頭を下げたとき裾が乱れないようにももの前を押さえます。武器を持つ手を使えなくするというのもあるでしょう。
おなかで手を組むのは、レジの下に手が入って見えなくなると、客に不安を与えるからではないか、と私はにらんでいます。
先日は、おなかどころかみぞおちで手を組むレジの人を見ました。ああなると挨拶というよりお祈りポーズです。