こんにちは。
T・たまもです。
今日紹介する本は小説です。
ロレンス・ダレル「アレクサンドリア四重奏Ⅰジュスティーヌ」
「アレクサンドリア四重奏Ⅱバルタザール」
「アレクサンドリア四重奏Ⅲマウントオリーヴ」
「アレクサンドリア四重奏Ⅳクレア」 河出書房新社
読んだとき、「通好み」と言う言葉が浮かびました。
小説をかなり読みなれている人でないと、おそらく話についていくのが大変だと思います。
美しい、めくるめくような文章ですが、Ⅰ巻など、読者を試しているんじゃないかと思うほど時系列を無視したエピソードの羅列と、登場人物のキャラの濃さ、謎が謎を呼ぶ伏線の嵐。
各巻ごとにまとまった物語なのですが、登場人物も重複しているので四巻通して読んで、「ああ、そうだったのか」という感じです。
小説らしい小説を読みたい人は、挑戦の価値があると思います。
登場するのはヨーロッパ系の白人がほとんどで、エジプト人の物語というより、エキゾチックな街での大河ロマン。
作者がイギリス人だからでしょうか。「イギリス人は話がうまい」と、いつも思うのですが、これも、やっぱりそうです。