こんにちは。
T・たまもです。
昨日の続きです。
中納言・藤原隆家(ふじわらのたかいえ)が、中宮・定子(ていし)を訪問し、「すばらしい扇の骨を手に入れた」と自慢をする話です。
文法的には敬語の学習がしやすい教材です。
三種類の敬語、二方向への敬意を学べます。
助動詞も様々な用法が出てきます。
内容もわかりやすく、歴史的な背景などを含めると短いわりに盛りだくさんの授業ができるでしょう。
まず、登場人物。
父親の藤原道隆(ふじわらのみちたか)には、高階貴子(たかしなのきし)との間には、定子(長女)、隆家(次男)等、三男四女がいます。
道隆は美男子でダンディーで酒乱で知られた人。
高階貴子も、才媛で知られた女性です。
美貌と愛敬は子供たちはともに受け継いだようです。
長男の伊周(これちか)は、同じく「大鏡」の弓争いで恥をかいた人。
藤原道長(ふじわらのみちなが)には親子で煮え湯を飲まされているのね。
(後の話になりますが、道長が虎視眈々と藤原家の主流を狙って手を打つのを伊周も隆家も阻止することはできませんでした。できなかったどころかヤラカしちゃったという話はまた別の機会に。)
つづく。