T's Cafe

小さな私の体験が、もしかしたら大きなヒントになる・・・かもしれません。前は学校の先生、今は自適のご隠居とおしゃべりしましょ。

読書の時間 「夢見る帝国図書館」

 こんにちは。

 T・たまもです。

 ご無沙汰しています。

 久しぶりに紹介するのは小説です。

 

中島京子「夢見る帝国図書館文藝春秋

 

 まず題名が良いですよね。
 私にとって図書館というのは天国なのですが、古今東西、同じように感じている人種は少なくないのでしょう。
 つい先日、上野の国際子ども図書館に行きました。

 往時を偲ばせる元閲覧室に、帝国図書館の歴史が展示されていました。

 妙に中途半端だなあと思った建物は、未完成のままだったのだと初めて知りました。


 お話は、語り手の「私」が、喜美子さんという不思議な老婦人と交流するパートと、帝国図書館の苦難の歴史のパートが交互に語られます。

 私がお気に入りなのは樋口一葉に恋する図書館の話と、動物園から逃げ出した黒豹の話です。
  図書館の歴史は戦争の歴史でもあります。

 ネガポジの関係なのかもしれません。

そういえば、学生が手にするのは平和なときは本で、戦争のときは武器ですね。