こんにちは。
T・たまもです。
今日ご紹介する本は小説。
シドニィ・シェルダン「ゲームの達人」アカデミー出版サービス
一世を風靡したシドニィ・シェルダン。
日本では「超訳」の小説として話題になりました。
エンターテイメントならかくあるべし、ハマって読める作品です。
アメリカ人は、三つ以上の話が同時進行するような複雑な構成の小説はダメなのよ、
と、知り合いの英語の先生が昔言っていました。
え、そうなの?
でも、ヘミングウェイとかミッチェルとかの小説って結構複雑じゃない?
と言ったら、
「アメリカの小説」じゃなくて、
「アメリカ人が読みやすい小説」ということらしい。
アメリカ人と一口に言っても、人種にせよ民族にせよルーツが多様。
言葉も、いちおう英語が共通語と言っても不得手な人も多い。
なので、複雑な思考や抽象概念、芸術的哲学的意義は二の次になる。
価値観も多様。
となると、アメリカでは、小説やドラマも「わかりやすい」内容の方が受け入れられやすい、というのは一理あります。
で、一見複雑そうに見えても、
「エピソードてんこ盛り」とか、
「ジェットコースターなストーリー」とか、
「人物設定が複雑なだけで内容は古典的」とか、になるらしい。
そういえば、ハリウッド映画ってだいたいそうですよね。
シェルダンはハリウッドで仕事をしていましたから、読者受けするツボを熟知していたのでしょう。
この「ゲームの達人」は、それら面白いストーリーと面白い登場人物を上手く組み合わせてあるので、もう間違いありません。
今調べたら、アメリカだけでなく、日本でもテレビドラマになっていたんですね。