T's Cafe

小さな私の体験が、もしかしたら大きなヒントになる・・・かもしれません。前は学校の先生、今は自適のご隠居とおしゃべりしましょ。

む~ずむずじ~まし、すっさすしむ~

  こんにちは。

 T・たまもです。

 今日は、古典文法のお話です。

 

む・ず・むず・じ・まし・す・さす・しむ
る・らる・まほし・りはサ変
つ・ぬ・たり・けり・き・けむ・たし
めり・なり・まじ・らむ・べし・らし
なり・たり・ごとし・りは四段

 

 いきなり何かって?

 ご存知の方はご存知でしょう。

 これは、古典文法の助動詞の接続を覚えるための歌なのです。

 ほとんど呪文です。


2行目の「り」までが未然形接続の助動詞。

3行目「たし」までが連用形接続の助動詞。

4行目「らし」までが終止形接続の助動詞。

5行目「り」までが連体形接続の助動詞。

 もちろん、接続する活用語の種類によって終止形ではなく連体形というような例外もあります。

 が、一般的な原則を一度覚えておけば、わからなくなったときとなえてみれば思い出せるでしょ。

 ちなみに「り」が2回出てくるのは、接続する動詞がサ行変格活用か四段活用かではっきり決まっているから。

 

 接続というのは、単語と単語が結びつくこと。

 特に活用語どうしが結びつくときのことを指すことが多いでしょう。

 日本語は英語のように単語と単語の間にスペースを空けません。

 でも、「りんごとみかん」と言えば、「りんご」「と」「みかん」の3つの単語とわかるようにできています。

 この助詞というのが、いい仕事するのです。

 助動詞の場合は、接続するとき、上に来る語の活用形が決まっています。

 たとえば現代でも、「言う」に「ず」が接続するときは必ず「言わず」になります。

 「言うず」とか「言いず」とは言いません。

 「言えず」はある?

 これは「言える」という別の単語扱いとなるのでちょっと違うんですが、話すと長くなるのでここでは割愛。

 さて、ところで、メロディですが・・・。

 「もしもしかめよ」で、歌ってみて下さい。


もしもしかめよかめさんよ

せかいのうちでおまえほど

あゆみののろいものはない

どうしてそんなにのろいのか

 (繰り返し)

授業でやったときは、教室中で「む~ずむずじ~まし、すっさすしむ~」とにぎやかでした。