こんにちは。
T・たまもです。
今週も小論文の練習問題として「ハラスメント」をテーマに考えています。
昨日は少し話が抽象的になってしまいました。今日はもう少し具体的に考えてみましょう。
中学生や高校生が論じるのは、「体罰」「児童虐待」「後輩いびり」「いじめ」などが多いだろうと思います。
身近な問題であり、当事者として、目撃者としての経験がある人も多いので、語りやすいと出題者が考えていることもあります。
まず、共通認識として、
「被害者にも問題がある」
「被害者が闘うべきだ」
「ハラスメントにも利点がある」という論点はナシです。
先日も書きましたが、
「被害者に問題がある」ということと、
「加害者がハラスメントをする」のは別問題です。
被害者に問題があるとしてもそれを解決するのは被害者自身ですし、そもそもハラスメントは解決の手段にはなりません。
「加害者はハラスメントを正当化するために被害者に問題があると言っている」
「問題は加害者側にある」というスタンスで話を進める必要があります。
1 「体罰」は、教員が加害者で生徒が被害者の場合。
「児童虐待」は、親が加害者で子どもが被害者の場合。
多くは加害者側の「ストレス」による余裕のなさと、「ためを思って」というハラスメントの自覚の欠如が主原因と考えられます。
したがって、その2つを解決していく方法を提案すると良いでしょう。
ただし、これは加害者が大人ですから、大人の事情を考えるのはちょっとむずかしいかもしれません。
2 「後輩いびり」は、先輩が加害者で後輩が被害者。
嫁いびりなどと同じモラハラの一種でしょう。
これは、「ためを思って」というハラスメントの自覚の欠如、さらに自分もそうされて成長できたという思い込みが加わるので、たとえモラハラだと自覚してもそこに価値を見いだしてしまう厄介さがあります。
したがって1よりも手順を踏んだ解決策を考える必要があるでしょう。
長くなりました。続きはまた明日。