こんにちは。
T・たまもです。
今日ご紹介するのは小説。
劇団四季でミュージカル化、というので、なんとなくですが児童文学のつもりで読み始めたのですが・・・。
デボラ・インストール「ロボット・イン・ザ・ガーデン」小学館
結論から言えば、この作品は坊やロボット・タングの成長譚と言うよりは、タングを拾ったオジサン・ベンの成長譚なのでした。
30男、で、オジサン呼ばわりは失礼ですが、読んでるとベンのイメージはオッサンコドモなのですよ。
もう少しすてきな言葉で言うとアダルトチルドレン?
自分の世界が世界のすべてであるヒト。
自分の考えていることは家族(正確に言うと自分と親しい人々)はみんなわかっている、と思っている。
だから、本当にそうなのかを確かめようともしない。
これって、幼児的ですよね。
それがタングという異質な、誰かの保護を必要とする存在を得て、
「自分と他人は違う存在であり、理解し合うには自分の努力が必要なのだ」
と悟っていく。
続編である「ロボット・イン・ザ・ハウス」、「ロボット・イン・ザ・スクール」まで私は読んでいるのですが、だんだんと児童文学、というかホームコメディっぽくなってきました。
それはそれで楽しいのだけれど、タングのはちゃめちゃぶりが目立たなくなってきたのがちょっとさびしい。
ちなみに、タングのイメージはロボット・カミイ。ご存じですか?