こんにちは。
T・たまもです。
今日はみちくさ。
お茶のお稽古で、茶器に抹茶をはいていたときのこと。
この茶器では、お茶のてっぺんは円錐形に整えます。
さて、これが難しいんだな。
羽根を使って周りは何とかなっても、てっぺんがとんがりません。
とがらせるとそこだけとんがりすぎて、円錐形にトゲが生えているみたいになってしまいます。
ちょっと揺らすと崩れるしね。
ああでもないこうでもないとやっていたら、姉弟子が
「円錐形になあれ、円錐形になあれって念じながらやるのよ~」
と。
「おまじないでなんとかなりますか」
「なるわよ~」
いわく、以前、刺繍を習っていたときに猫の図案を刺繍したのだけれど、ちっとも猫らしくならない。
今の私のように
「思うようにならない!」
と、うなりながらやっていたら、先生が
「猫になあれ、猫になあれっと念じながら縫えば、猫になりますよ」
と教えてくれたそうです。
「それが本当になるのよね。
で、これは何事にも言えるのではないかと思って。
お料理なら美味しくなあれ、お化粧ならきれいになあれ、形ならその形になあれ。
そういう風になあれ、って念じながらやればそういう風になるの」
たしかに、
「これじゃない、これじゃない」
って思いながらやるのは、
「俺は合格できない」
と思いつつ勉強するようなもの。
呪いをかけながらやってるようなものだものね。
えーと、自己予言成就ってやつ?
そういえば、おまじない、という字は「お呪い」、「のろい」と同じ字を書くのでした。