T's Cafe

小さな私の体験が、もしかしたら大きなヒントになる・・・かもしれません。前は学校の先生、今は自適のご隠居とおしゃべりしましょ。

読書の時間 「文学評論」

 こんにちは。

 T・たまもです。

 

 今日ご紹介するのは、講義録です。

 

 夏目漱石「文学評論」(一)~(三) 講談社

 

 そう、かの夏目漱石が、まだ東京帝国大学で先生をしていた頃の講義メモを書き改めたモノ。

 ナマの講義を受けたかったです、夏目先生!


 18世紀のイギリス文学について、ポープとかデフォーとかを中心に講義しているのですが、当時の最新知識を、当時の超エリート諸君に語っているのですから、難解なはずなのに、言文一致体のせいか口調が伝わってくるようでとても楽しい。

 英語の例文はお手上げですけどね。

 ちゃんと日本語訳がついているので、ある程度のヨーロッパ文学史が身についている人なら、面白い!!と思うにちがいありません。

 私は、この講義の前年にしている「文学論」も読んでみようかと手に取ったくらいです。

 でも、「文学論」の方は、文語体なのですよ。まだ挑戦する勇気が出ません。