T's Cafe

小さな私の体験が、もしかしたら大きなヒントになる・・・かもしれません。前は学校の先生、今は自適のご隠居とおしゃべりしましょ。

五、七、五、七、七、といえば・・・? 短歌を作ろう その1

 こんにちは。

 T・たまもです。

 短歌を作ったことありますか。

 俳句が17文字なのに対して短歌は31文字。

 文字が14文字増えるのに

「えっ、ヤバッ」

となる生徒もいれば、なぜか最後まで俳句にしかなっていない生徒もいます。

「文字数が足りないんですけど」

と指摘すると、

「えっ、できてるじゃん」

と食い下がることもしばしば・・・。

 勤務校では、学生百人一首(たしか、東洋大学が募集していた気がする)等の公募で作っていました。

 そうそう、修学旅行の記念文集を作るのに、作文じゃなくて短歌を作らせたこともありました。

 あれはなかなか個性的な作品が集まって面白かった。

最初は

「作文じゃないの?31文字だけ?やったー!」

と喜んでいた生徒でしたが、結構苦労していましたっけ。


 俳句が写真なら、短歌は動画。

 つまり、時間の流れや、時間による変化が入ると面白くなります。

 知られたものの方が例としてはいいかな?


袖ひちてむすびし水の凍れるを春立つ今日の風やとくらむ

 (夏に袖をぬらして手ですくった水が、冬に凍りついたのを、立春の今日、暖かい風が溶かすだろう)


 ご存知、紀貫之古今集にある短歌です。

 立春を詠んだ歌ですが、初句、二句で夏、三句で冬、結句で春、と、同じ水の変化で季節の移り変わりが歌われています。

 お見事。

 ここまで行くとあざとさを感じますが、生徒は「ナルホド」と納得するようです。

 生徒にはこのように説明して制作に入ります。

 つづく。