T's Cafe

小さな私の体験が、もしかしたら大きなヒントになる・・・かもしれません。前は学校の先生、今は自適のご隠居とおしゃべりしましょ。

あやめに似た花はたくさんありますが

いちはつ

 こんにちは。

 T・たまもです。

 このお菓子の銘は「いちはつ」。

 いちはつ、といえば、この短歌が思い浮かびます。


いちはつの花咲きいでて我が目には今年ばかりの春行かんとす 正岡子規


 あやめに似た花、としか覚えていなかったのですが、今調べたら、あやめ類のなかで一番早く咲き始めるので「一初」という名が付いたそうな。

 漢字は逸初と書くこともあるそうですが。

 そういえば、はるか昔、この短歌の勉強をしたとき、ぼんやりと

「あやめって夏じゃないっけ・・・」

と疑問に思った記憶もよみがえってきました。

 そう考えると、子規の「今年ばかりの春」という表現は、ホントに切ない。

 すでに春は終わり、夏に移り変わりつつあるわけですものね。

 このお菓子は練りきり。

 ちょっと変わっています。

 ぎゅうひの代わりに山芋を練り込んであります。

 作った翌日もねっとりしていたのはそのせいかな、と推測しています。