T's Cafe

小さな私の体験が、もしかしたら大きなヒントになる・・・かもしれません。前は学校の先生、今は自適のご隠居とおしゃべりしましょ。

2020-01-01から1年間の記事一覧

むかし、むかし、あるところに

こんにちは。 T・たまもです。 今日は重陽の節句。 今日は古典のお話でもいたしましょう。 今の子どもたちは、ひょっとしたら保育園で紙芝居とかビデオとかで、さまざまな昔に、親しんでいるのでしょうか。 だといいなあと思います。 イソップとかグリムと…

おやつの時間 ようかんにもいろいろありますが

蒸し羊羹 こんにちは。 T・たまもです。 写真の羊羹はクルミとピーカンナッツ入りなのですが。ピンクは梅味羊羹。 蒸し羊羹と言えば、栗蒸し羊羹。 栗の入った練り羊羹もありますが、栗入りというと栗蒸し羊羹が思い出されるのはなぜでしょう。 羊羹はおも…

読書の時間 「ガラスの動物園」

こんにちは。 T・たまもです。 今日ご紹介する本は戯曲です。 テネシー・ウィリアムズ「ガラスの動物園」新潮社 ガラスの動物園と比喩されるのは、ウィングフィールド一家。 ガラスのように繊細な心を持つヒロイン・ローラのコンプレックスは、ユニコーンの…

恐怖の浴室 その2

こんにちは。 T・たまもです。 今日もみちくさ、昨日の続き。 浴室に閉じ込められたたまもの運命や如何に。 「お~い」 ついに、声が出ました。 外側からやってもらえば開くかも、と思ったのです。 でも、いくら大声で叫んでもきてくれる気配はありません。…

恐怖の浴室 その1

こんにちは。 T・たまもです。 今日はみちくさ。 「怖い」という感覚は、自分の固定観念が崩される不安からくるものだ、というようなことを伊丹十三だったかが書いていました。 お化け屋敷がフィクションとわかっていても、怖いのはそのせいですね。 で、人…

ある神社の前にいるのは狛犬ではなくて

ただいま猫 こんにちは。 T・たまもです。 阿豆佐見天神社は安産子授けの御利益もある神社です。 ある同僚はかつて通りかかったとき、「おっ、ここか!」と車中より片手で拝んだところ、すぐに子宝に恵まれたとか。 「霊験あらたかって、このことですよ」と…

読書の時間 「偉大なワンドゥードルさいごの一ぴき」

こんにちは。 T・たまもです。 今日ご紹介するのはファンタジー。 児童文学です。 私が読んだのは大人になってからですが、傑作だと思います。 ジュリー・アンドリュース「偉大なワンドゥードルさいごの一ぴき」TBSブリタニカ 作者はあの、アカデミー賞…

八月なので、平和に関する教材について その8

こんにちは。 T・たまもです。 昨日の続きです。 谷川俊太郎「兵士の告白」、三好達治「灰が降る」、茨木のり子「私が一番きれいだったとき」を授業で扱ったというお話をしています。 「灰が降る」は、米ソの冷戦時代を反映して、核戦争後の世界をイメージ…

八月なので、平和に関する教材について その7

こんにちは。 T・たまもです。 原爆をテーマにした文学の話が続きました。 今日は、B「第二次世界大戦以外」の教材で、授業をしたお話をしたいと思います。 詩歌の学習をするに当たり、どうせならということで、すべて戦争をテーマにした詩にしたことがあ…

冷めているのに甘くて柔らかいお餅といえば

つるのこ餅型のすあま こんにちは。 T・たまもです。 すあまというお菓子をご存じですか? 冷めているのに甘い、柔らかいお餅。 大福とちがってあんこも入っていないし、食感ももちっというか、もさっというか、やはり不思議な歯ごたえです。 私は子どもの…

読書の時間 「神国日本~解明への一試論」

こんにちは。 T・たまもです。 今日ご紹介する本は、評論。 ラフカディオ・ハーン「神国日本~解明への一試論」平凡社 ハーンと言えば、「怪談」で知られる日本好きのアメリカ人。 と思っていたら、そもそもはアイルランド人の父とギリシア人の母を持つギリ…

八月なので、平和に関する教材について その6

こんにちは。 T・たまもです。 八月なので、平和に関する教材について考えています。 原爆の教材だけでこんなに長くなるとは。 今日は、「長崎の原爆」を扱った作品について。 第二次世界大戦のうち、2「長崎の原爆」を扱った作品で私が授業をしたことがあ…

八月なので、平和に関する教材について その5

こんにちは。 T・たまもです。 八月なので、平和に関する教材について、ということで先週の続きです。 「広島の原爆」を主題にした作品でもうひとつ授業したことがあるのは現代詩。 石垣りんの「挨拶」です。 「挨拶~原爆の写真に寄せて」は、職場に広島の…

絹のような、という形容をされるスイーツといえば

シフォンケーキ こんにちは。 T・たまもです。 先日、知人にシフォンケーキをいただきました。 「朝焼いたの~」と、軽く言われましたが、私はちょっとあわてましたわ。 「カンタンなのよ~」と艶然とほほえんでいましたが、卵白を泡立てるのが苦手な私とし…

八月なので、平和に関する教材について その4

こんにちは。 T・たまもです。 昨日は投稿した気でいたら、なんと単に書き忘れていたという始末。 忘れないように、なるべく同じような時間に投稿するようにしているのですが、ちょっと野暮用が入ったりすると、てきめんに忘れます。小学生か。 さて、とい…

八月なので、平和に関する教材について その3

こんにちは。 T・たまもです。 先週から引き続き、平和に関する教材について。 高等学校の現代文で良く扱う戦争文学にはいくつかのジャンルがあります。 まず、大きなくくりで A「第二次世界大戦」か、 B「第二次世界大戦以外」。 次に、Aの中で 1「広…

暑い夏のおやつといえば

かき氷 こんにちは。 T・たまもです。 やっと夏らしくなってきた、というか、すでに溶けそうな気温ですね。 暑い夏のお供といえば、アイスクリ-ムやかき氷といった氷菓です。 冷凍技術が発達していなかった時代は保存してあった冬の氷を削るとか、万年雪を…

読書の時間 日本の原爆文学1「原民喜」

こんにちは。 T・たまもです。 今日ご紹介する本は、全集の1冊です。小説と詩が入っています。 日本の原爆文学1「原民喜」ほるぷ出版 この「日本の原爆文学」は原爆をテーマにした作品を集めて編纂された選集です。 この第1巻の原民喜を始め、大田洋子、…

八月なので、平和に関する教材について その2

こんにちは。 T・たまもです。 昨日から、八月なので、平和に関する教材について考えています。 もう少し、回想してみます。 私は個人的には、どうせ修学旅行の事前学習で国語でも扱うのなら、上質な作品が教科書に載っているのはありがたいと思っておりま…

八月なので、平和に関する教材について その1

こんにちは。 T・たまもです。 八月なので、平和に関する教材について、考えてみたいと思います。 日本の国語の教科書は小学校から高校まで、学年にひとつは近代の戦争を主題またはモチーフにした作品が入っています。 学習指導要領では絶対やらなきゃいけ…

極楽に咲く花と言えば

蓮 こんにちは。 T・たまもです。 泥水から立ち上がる長い茎にゆったりと咲く多弁の花はいかにもすがすがしく美しいものです。 似ている花に睡蓮もありますが、花の大きさがずいぶん違います。 仏様が座れそうな大きさですよね。 これは上野の不忍池で撮影…

読書の時間 「さぶ」 

こんにちは。 T・たまもです。 今日ご紹介する本は小説。 山本周五郎「さぶ」新潮社 山本周五郎と言えば時代小説の大家。 私は「樅ノ木は残った」のストイックな原田甲斐がものすごく印象に残っているのですが、この「さぶ」は人情話です。 お芝居を先に見…

はんこの思い出

こんにちは。 T・たまもです。 添削の話を書いていて、思い出したのは検印のこと。だから、今日はみちくさです。 検印と言えば、桜や月桂冠の中に「たいへんよくできました」の文字が入っているはんこが有名ですね。 今でも小学校はこれを使っているのかし…

添削の工夫 その3

こんにちは。 T・たまもです。 先週、提出された作文などを点検する際は、量の点検と質の点検があるというお話をしました。 今日は質の点検についてです。 質の点検は作文の場合は添削ということになります。 これには三段階あって、第一段階は簡易的なもの…

おうちで夏仕事といえば、たくさんありますが

新生姜の甘酢漬け こんにちは。 T・たまもです。 もし今年オリンピックが開催されていたら、ちょっと涼しくて良かったのかも、と思ってしまうくらいの長梅雨です。 生姜の甘酢漬けを作りました。 梅仕事と並ぶ夏の手作り。 去年はひね生姜を使いましたが、…

読書の時間 「ペルシア人の手紙」

こんにちは。 T・たまもです。 今日ご紹介する本は、いちおう小説に分類するらしいです。 シャルル=ルイ・ド・モンテスキュー「ペルシア人の手紙」講談社 私がモンテスキューを読む日が来るなんて、思いもよりませんでしたわ。 書評によれば、新訳だし、虚…

添削の工夫 その2

こんにちは。 T・たまもです。 昨日は、自習課題の点検には量の点検と質の点検の二種類があるというお話をしました。 今日は、量の点検の話です。 量の点検はたとえば作文であれば 「原稿用紙の〇行目以上書くこと」 と指示しておけば、〇行目まで書いてい…

添削の工夫 その1

こんにちは。 T・たまもです。 今日は、提出されるプリントをチェックすることについて考えてみましょう。 生徒は提出すればそれで一段落ですが、教員の仕事はここからが本番です。 提出されたものをチェックするのって、大変ですよね。 一日自習にしたとき…

究極の手作りといえば

蕎麦 こんにちは。 T・たまもです。 本当なら今日から夏休みになるはずなのに、お天気も学校も夏休みとはほど遠い感じです。 本来、暑くて勉学には向かない季節だから夏休みがあるんだ、と聞いたことがありますが、今年はそういう意味では学生にとってはマ…

読書の時間 「ノートル=ダム・ド・パリ」 

こんにちは。 T・たまもです。 今日ご紹介する本は小説。 ヴィクトル・ユゴー「ノートル=ダム・ド・パリ」岩波書店 かのユゴーです。 「レ・ミゼラブル」以来、ずーっと読みたいなーと思っていたのですが、最近やっと読むことができました。 キャラ立ちと…